TC-5350SD
完全前面操作のコンポルック 正立透視型カセットローディング方式 ESII
個人的にはSONYのカセットデッキの中でもマイルストーンのひとつだと思うモデルです。SONYは前面操作型を出すなら正立透視型できちんとした性能が出るモデルを出したかった想像します。
この時期、アンプを含めたデザインをクラシカルな ESシリーズからアルミヘアラインの中にワンポイント角に局面をあしらった黒いラインが取り囲む新しいESIIというデザインに移行し、カセットデッキではこのTC-5350SDが最初にESIIのデザインを採用されたと記憶しています。
Technicsは電磁プランジャーを使ったソフトタッチのキーボードを積極的に採用してきました。当時カセットデッキの録音ソースと言えば圧倒的に「FMステレオ放送」でした。その時に欠かせないが「留守録機能」なのですが、機械式操作方式だと「録音」バーと「再生」バーを同時に押し込んでさらに「ポーズ」バーで走行停止の状態を作っておき、タイマー(といっても普通の目覚まし時計みたいなもの)を専用のシンクロケーブルでつなぎ時間が来るとポーズが解除されて録音が始まる・・・というものでした。これだと停止などは出来ないし、タイマー録音も1回しか出来ない上に時計がアナログなので正確ではないという劣悪な状態だったのです。
タイマーの進化は別の説明に譲ることにしますが、少なくともTechnicsの電磁プランジャーはタイマー録音ととても相性が良かったのです。何より操作時にキーに触れるだけというのが良かったので憧れでした。SONYはこのソフトタッチの操作方式になぜかあまり積極的ではなかったのですが、突然このモデルで採用してきたのです。
推測ですが、操作を前面から行う上でレバー式だと力のかかり具合が良くないと判断したのだとも思っています。(むろんまだまだ低価格機は機械式レバーです)
説明が長くなりました・・・。というか私このモデル購入したものでちょっと思い入れが強かったのです。
仕様
Model | head motors | W.F* |
TC-5350SD | 2head 1motor | 0.07% |
Model | NR | 価格 |
TC-5350SD | Dolby B | 99,800円 |
※W.F:ワウ・フラッター